2019年4月4日木曜日

番外編① 1週間の闘病と,病人を救った日本のもの

 Olá!(こんにちは!)
 さてさて……前回の更新でもチラッと書きましたが,この度私は盛大に体調を崩していました。どのくらい崩したかというと。

①連日の下痢(3時間置き位でお呼びがかかる)
②食欲の減衰(腹痛なのか空腹なのかもよくわからないが,食べると下す恐怖もあって食べたくない)
③発熱(30歳の誕生日深夜に39.5℃
便に血が混ざる恐怖の症状

これでオプションに嘔吐でもついてたら……と思うと恐ろしくて仕方ないです。
 (実際マックス熱が上がった夜は吐き気もあり,動けなくなって床に倒れこんでしまいました……)

 活動先のご理解を頂き,ゆっくり療養させて頂いていたおかげでずいぶんとよくなったので,明日からは活動開始したいと思っている水曜日の夜です。


☆体調を崩した私を救ったもの☆

 モザンビーク到着以来,最も体調を崩した今回。
 何が自分を救ってくれたのだろう……と考えた時に,「これだ!」と言えるものがいくつかありました。ブログをご覧頂いている方の中にも,これから長期間海外に滞在しようと考えている方もいらっしゃると思いますので,いくつか紹介したいと思います。

① 経口補水液(スポーツドリンク)


 兎にも角にもこれ。これの存在は大きかったです。
 今回一番悩まされた下痢は,ご存知の通り水分を大量に消費します。同時に塩分や糖分といった生命維持に必要な成分も,汗と下痢によって失われていきます。
 そういったものを,効率よく,そして何より美味しく補給してくれるスポーツドリンクは,なかったらダメだったかもしれないとさえ思います。

 ちなみに,モザンビーク産の経口補水液パウダーもあります。
 表紙の見た目はおいしそう!オレンジ味?!
 病院で処方されたときにはワクワクして,1Lのミネラルウォーターに溶きました。
 ちょっと薄いがオレンジ色!匂いも薄めのオレンジジュースみたい!美味しそう!

 ……………
 なんじゃこりゃ
 水で薄めた海水。塩水。他の形容が思いつきません。
 まっずい!!!
 結果……今回の体調不良で,ポカリ1袋,アクエリ1袋,ビタミン飲料1袋の計3つを消費しました。日本のスポドリは美味しい。子供がジュースみたいってガブガブ飲めるくらいです。美味しいに決まってます。ありがとう。

 以上からもわかるように,特に途上国長期間滞在するのであれば,水に溶いて服用するタイプのスポーツドリンクをちょっと多めに持ってきておくことをお勧めします!ちょっと多めにあると,ケチらずにいざというときに使いやすいと思います。

(ちなみにモザンビークにも500mlペットボトルでポカリが売っていました。日本の倍ぐらいします……!)

② 日本の米

 アフリカで主に食べられているのは細長いお米です。
 炊くとパラパラしていて粘りはなく,汁気のあるカレーや煮物と一緒に食べると非常に美味です。
 しかし今回,病人の私が欲していたもの……それはお粥でした!

 偉大なる日本の食文化,お粥。世界的にも認められる優れた病人食です。
 お粥を作るには,やはり日本のお米特有の粘りが必要です。以前アフリカ米でおじやを作ろうとしたことがありましたが,全くうまくいかなかった苦い思い出があります。

 今回はたまたま常備していた日本米があったため,それをふんだんに使ってお粥を作りました。レシピはこちらを参考にさせて頂きました……


 米1に対して水5の比率で炊くといいらしいです!
 水を吸わせる時間をとらなくても美味しくできるレシピ,とてもありがたかったです!

 ということで……。
 お粥嫌いな方もいらっしゃるかもしれませんが,それならばうどんでも何でも構わないので,体調不良の時に食べられるものを常備しておくことはやはり大切だと痛感しました。
 もし渡航先の食文化に不安がある場合は,日本から「これだけはいつでも食べられる!」というものを持ってきておくといいと思います!

③日本の味(ふりかけ)

 お粥と合わせてもよかったのですが,この存在には特に助けられたと思うので,別枠でご紹介します。
 お粥も確かに素晴らしい病人食なのですが,味付けはせいぜい塩・醤油・味噌。卵や中華粥もいいのかもしれませんが,残念ながら今回その余裕はありませんでした。
 そんな中,白がゆに華々しいレパートリーを添えてくれた存在がありました!
 ふりかけたちです。
 特にありがたかったのが,真っ赤なパッケージの「男梅ふりかけ」。梅の酸っぱさが体と心を癒してくれる思いでした……!3日ほど粥を食べ続けましたが,2日目以降は完全にふりかけのお世話になりました。
 またこのふりかけ,今回は粥にかけましたが,普段の白米でも大活躍します!日本にいるときはそれほど執着のなかったふりかけですが……こんなにもお手軽に,美味しくご飯を食べられるなんて……と,日本の食が米とともに歩んできたことを改めて実感させられました。

 そんなわけで!
 私としてはスポドリに並んで海外携行お勧め商品ナンバー1に推したいくらい,ふりかけはお勧めです!特に米を炊いて自炊しようと思ってる方,かさばらないしバリエーションも豊富。かければまず間違いなく美味しい。ぜひおすすめです。


☆まとめ☆

 健康体で派遣されたつもりの協力隊員。
 協力隊は健康基準が非常に厳しく,合格した時点で健康面だけは大丈夫だろう!とタカをくくっていた部分もありました。
 しかし,初めての海外。しかも長期滞在で一人暮らし。言葉も食べ物も考え方も,何もかもが違う環境での生活は,確実に疲労となって蓄積されていたのを実感させられる経験となりました。
 
 そんな中で何が自分を救ったのかというと!

 ①とにかく職場の理解!これがなければ休めなかった。
 ②様々な「日本」の知恵と技術の結晶!やっぱり日本はすごかった!
 ③心配してくださったたくさんの方々

 特に記事の中では②を中心に書きましたが。
 ①と③も外せません。③はJICAの現地スタッフの方々を始め,同期隊員,活動先の校長先生やカウンターパート,お家の大家さん……本当にたくさんの方に温かいお心遣いを頂きました。感謝の気持ちでいっぱいです。
 物ももちろんですが,やはり一番最後に人を救うのは人の心なのかもしれないな,と思いました。皆様本当にありがとうございました!





 最後に。
 今回紹介した日本グッズのほとんどは,実は白川が用意したものではありません。
 出発の前日,奇跡的に再会を果たした友人からのお餞別として受け取ったものでした。

 出発前の白川は,「食べ物くらい向こうで何とでもしてやるさ!」と息巻き,粉末のポカリは一応多めに買っていたものの,それ以外の日本食は一切持ち込みませんでした。
(その後,日本食を求めてマプトを彷徨うお散歩隊員が誕生するわけです……!)

 勢い任せの私とは対照的に,長期の海外生活について真剣に考え,まさに的確に必要不可欠な要素を持たせて送り出してくれたR君です。出会った当初から謙虚なしっかり者で,「みんなのアニキ」でした。私も彼からたくさん学び,感銘を受け,そして命を救われました。

 「ものではなく心」と言いましたが,物に宿った人を思う心もまた,人を救うのだと思いました。
 R君にも,最大の感謝を込めて……本当にありがとう!!

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