2019年3月25日月曜日

海外で感じた「外国人」であること (第8週 3/18~3/24)

 こんにちは!
 よく他の協力隊員のブログを見ると,書き出しは普段の生活言語で書かれてる方がたくさんいるなぁ,と思っておりました。
 モザンビークの公用語はポルトガル語です。学ぼうとしなければ中々知ることも少ない言語なので,時々突発的に簡単なポルトガル語の紹介などもしていきたいと思います。
 またモザンビークには多数の現地語も存在しています。私の任地のマプトでは,「シャンガナ語」という現地語が普通に話されていて,普通に歩いていても聞こえてくることがよくあります。うちの大家さんとお手伝いさんも,基本会話はシャンガナ語でしています。
 私自身はシャンガナ語が両手で数えられる程度しか使えないので,こっちも紹介できるように勉強してみたいと思います……!


☆日本人の目線から モザンビークの風景紹介☆

 さて!お散歩隊員と銘打ってる程,私は歩き回るのが大好きです。
 日本ではもっぱらバイクや自転車移動が主でしたが,お出かけ先で特に当てなくぶらぶら歩きまわるのが楽しくて仕方がなく,何もないような田舎道も山道も歩き回りました。
 そんなお散歩好きとしては,見ず知らずの異国の地なんてまさにテーマパークです!

 というわけで!
 お散歩隊員の目線から見えた,モザンビークのいろんな風景をご紹介していきたいと思います!

① モザンビークといえば!長ーい海岸線です!
首都マプトにもいくつかのビーチがあります。 

② 我が家の近くの空き地です。
夕方になると中高生が集まってサッカーが始まります。 

③ ふと快晴の空を見上げると……
なぜか電線にぶら下がる靴が……!? 

④ 大雨が降った日の翌日です。
雨宿りをしていた野良犬くん。

⑤ どこまでもまっすぐ続く道路!
モザンビークにはこんな長ーい道がたくさんあります。

⑥ お散歩してたら突然「日本の歌を歌って!」と無茶ぶりしてくれた子供たちです。
何を歌うか迷った挙句,「となりのトトロ」を歌いました(笑) 

⑦ 土曜日の朝の風景です。
家々の玄関先にゴミ袋が置かれていて,業者が回収に来ます。
自分のスペースはきれいにするのですが,それ以外は……


 見返してみると,実はあまり風景写真が多くないことに気が付きました……!
 というのも,やはり自分は外国人。いるだけでも目立つのに,写真なんか撮っていたらめちゃくちゃ目立ちます。それが必ずしも安全とは言えないのが途上国……。
 日本ではついぞ買わなかった,カメラ付きグラサンがものすごくほしい今日この頃でした。


☆「外国人」であること☆

 写真を撮る撮らない関係だけでなく,外国人であることは様々な影響を日常生活に与えています。あまりいいことではないのですが,モザンビークの現状ということでひとつ紹介したいと思います。


 モザンビークには「シャパ」というバスがたくさん走っています。
 そのほとんどはハイエース的なバンです。きちんと整備されているわけではないようで,黒煙を噴き上げながら走っていくものや,中には床が一部抜けて道路が見えるような状態の車体まで……それでも少なくとも走り続けている,日本の車がいかに素晴らしいかを実感させられます。
 さて,シャパは基本的に決められた区間を往復し続けていて,「パラージェン」と呼ばれるバス停でお客さんは乗り降りをします。料金も非常に安いため,たくさんのモザンビーク人が利用しているわけです。
 私も何度もお世話になっているシャパ。先日お散歩で1時間くらいフラフラ歩いたあと,帰りはシャパに乗ろうとしたところ,事件が起こりました。
 パラージェンで待っていると,行きたい目的地行のシャパが。乗りたい意を表すために手を振ると,何故か運転手は「ダメダメ」と立てた指を振りながら,シャパは通り過ぎてしまいました。
 初めて使うパラージェンだったので間違っているのかと思い,近くの店のおじさんに聞いてみたところ,そこで間違いないとのこと。なんで停まってくれないのか……もう一度チャレンジしましたが,今度も同じく停まってくれません。しかもシャパはガラガラです。
 「何故!?」と腑に落ちない顔をしていると,道路の反対側にいた兄ちゃんが来てくれました。曰く……

 「君一人でシャパを停めようとしても無理だよ。オレが一緒に頼んであげるよ」

 とのこと。ありがたい申し入れだが,何故なのか理由を問うと

 「だって君は外国人だからさ」

 ……そうか,外国人が一人でシャパを待ってても,停まってくれないのか……。
 その後来たシャパはきちんと停まってくれ,兄ちゃんが話してくれたコブラドール(車掌)はいやな顔一つせず外国人を乗せてくれました。
 「停めてやったんだから」と言って金銭を要求することもなかった,さわやかでとてもいい人だった兄ちゃんですが,モザンビークで「外国人である」ことはこんな意味を持つんだなぁ,と少しショックだった出来事でした。

 とはいえ,日本でも少なからずそういうことはあると思います。
 徐々に外国人が増えてきたとはいえ,まだまだ外国人に対して抵抗を感じている人も多いことでしょう。自分とは違うものを認め,受け入れるのはやはり難しいことなのだと思います。
 逆に受け入れてもらう側は,様々な好奇の目を向けられたり,偏見を持たれたりしてもそういうものだと思って,友好的な人を増やす努力をしていく必要があるのだろうな,と思いました。
 何より自分は「草の根外交官」。日本人って割といいやつだよな,と思ってくれるモザンビーク人を増やせるように,頑張りたいと思います!


☆今週のまとめ☆

 国際協力,国際理解は一日にしてならず!!
 日々の積み重ねを大切にしながら,いい関係を作っていこう!

(来週は「モザンビークのお買い物事情」をお伝えしたいと思っています!)


2019年3月18日月曜日

活動本格始動!モ国小学校教育の第一印象は……(第7週 3/11 ~

 1週間ぶりの更新です!
 最低でも週1ペースで更新を続けられるように頑張ります!
 週1……というと,日本の小学校で勤めていたころに,学級通信を作っていた時のことを思い出します。大体最初は週1で出したいと思うのですが,日々の忙しさにかまけているうちに延び延びになってしまう……そんな苦い思い出です。
 モザンではそんなことにならないよう!スタートは躓きましたが,巻き返していきたいと思います!

☆モザンビークの公立小学校☆


 さて,今回私が配属されることになったのは,モザンビークのいわゆる普通の公立小学校です。モザンビークの小学校にも色々あって,私立の小学校やインターナショナルスクール,また日本で言うところの附属小学校みたいなのもあるのですが……私の配属先は本当に普通の,住宅密集地の中にある,地域の子供たちが集まってくる小学校です。
 ちょっと他と違うことを上げるとすれば,日本の資金援助を受けて設立された小学校,ということでしょうか。

職員室の入り口にはこんな表示もされていました!

 そんな学校に通う子供たちは,当然日本のことをよーく知っている……というわけではありません。
 初めて顔を合わせる子供たちからもらう第一声は9割方「シーナ!(中国!)」か「シネーズ!(中国人!)」です。中には中国語を捩ったような感じで「チンチャンチョン」と言いながらニヤニヤしてくる奴まで……。
 でも考えてみれば,日本人だって黒人を見た時にどこの国籍かなんかわからないし,外国人に話しかけるときはとりあえず英語を使うことが多いと思います。ましてや日本人なんて世界的に見たらマイノリティ。日本語なんて日本以外で話されない超マイナー言語です。最初から日本を認識してて,日本語で話しかけてくるような奇跡があると思うほうが無理な話です……!

 それでも,一応この小学校に配属される協力隊員は私で5代目。
 2,3人は日本語の挨拶を覚えていて,「おはようございます」「おげんきですか」「さようなら」と話しかけてくれたのがめっちゃ嬉しかったです!


☆全校児童数4000人!?驚愕の三部制授業+α☆


 そんな私の配属先の小学校についての基礎情報です。

〇学校名
・「東洋の星小学校」
・(Escola Primária Estrela do Oliente)
 (エスコラ・プリマーリア・エストレーラ・ドゥ・オリエンティ)

〇児童数
・約4000人(1年生~7年生)

〇設備
・教室数14,職員室,事務室,校長室,校庭(学校から徒歩3分ほどの空き地),購買部

〇教具
・黒板(各教室)
・黒板用定規・三角定規・分度器(あまり数はないのでみんなの共用)
・立体の模型(角柱,円柱,数はとても少ない)
・ボール,コーン(前任までの協力隊員からの寄付?)

〇授業形態
・1~5年生は担任の先生が全授業を担当。(科目も少ない)
・6~7年生は教科担任制。科目も増える。
・ホームルームに各教科担の先生が出向いていく。
・各教室の児童数はおよそ70~80名。
・全学年が一斉に授業を行うことは教室数の都合上不可能なので,1日を3部に分けて授業が実施されている。(朝→6・7年生 昼前~昼すぎ→1~3年生 昼すぎ~夕方→4・5年生)また夜間に中学校未卒業者向けの授業も行われている。

〇感想
 面白いな,と思ったのが購買部の存在です。
 東洋の星小学校は1コマ45分間,休み時間は一律5分間で流れていくのですが,休み時間には基本的に学校内での飲食は自由です。校内の購買部で売られているのは、文房具ではなくお菓子やジュース。時々先生にも分けてくれる優しい子もいます。
 また学校の門の前にも駄菓子屋さんが軒を連ねており、休み時間になると門の隙間からお金を渡してお菓子や果物を購入している子供も少なくありません。


☆モザンビーク流 小学校の音楽の授業☆


 さて。私の担当科目は音楽です。
 なぜ音楽になったのかはまた追々……この因縁は協力隊の面接試験にまでさかのぼります……。
 皆さんは日本の音楽の授業っていうと,どんなイメージが浮かぶでしょうか。
 合唱合奏,音楽の鑑賞,学芸会で発表……そんな思い出のある方は多いのではないでしょうか。
 しかしモザンビークの音楽の授業といえば!

「「 座 学 」」

です。

モザンビークの6年生の教科書です。最初のトピックは音階と音符について。


 最初に授業参観をさせていただいたのですが,一切歌いません!
 唯一声を出したのが「ドレミファソラシド→シラソファミレド」と音階の確認をするときだけ。しかも上がる方はいいのですが,下がるときに「シ」と言いながらドの音から始めているのでズレズレの音確認……。
 この授業は何を意図して行われているのだろう……と本当に疑問に思ってしまうような授業でしたが,モザンビークにはモザンビークなりの事情があるわけです。というのも,基本的に学校で教わることは,「試験をパスするための学習」です。音楽も学年末試験があるから,教科書に書いてあることを授業の中でしゃべっている,ということです。

 それはそれで必要なことだとは思います。
 ただ音楽の授業の役割は,決してそれだけではないと思うわけです。いやいや,音楽に限らず。学校教育の目的,ゴールは「試験にパスすること」ではないはずです。せっかく義務教育期間は定めていても,試験でしか使えない学習を毎日詰め込むなんて,勿体なさすぎると思ってしまうわけです。

 ただそれはあくまで外国人の勝手なエゴ。モザンビークの先生方の中に意識の変革が起こるには……どうしたらいいのかなぁ,と考えています。
 とりあえず自分の持ち時間の中では,上記の理由から音楽理論についてももちろん学習しますが,その理論を実践してみよう!の時間を必ず設けるように意識しています。

・音階の学習→リコーダーの音を聞いて実際に確かめる→リコーダーの音を真似しながら一緒に歌ってみる

・裏拍の学習→表でリズムをとって歌ってみる→次に裏でリズムをとって歌ってみる→どんな違いを感じたか

ということを第7週の授業ではやってみました。
今週もまた別な内容を学習しなければならないので,それをどう実践できるかを頑張って考えているところです……!

きちんと名前を覚えたかな!?
練習問題をやって確認しました。

☆今週のまとめ☆

 今週はモザンビークの小学校事情について,ほんの少しだけ触れました。まだまだ自分も活動を始めて1週間程度なので,わからないことだらけではあります。いろんなことが見えてきたら,また追加で情報を発信していきたいと思います!
 それと肝心な学校の概観とか,教室の様子を写真に撮っていなかったので……!それも追々あげていきたいと思います。お楽しみに!

 さて。本日月曜日は音楽の授業がない日なので……。
 私はこれから中心街に出向いて,6年生用の音楽の教科書を探しに行きたいと思います…!すでに3つほどの本屋さんと,数多くの露店を見ましたが……どこにもないのはなぜでしょう……!?

☆おまけ:マザーテレサハウス訪問をしました
先輩隊員の方に同行させていただき,日曜日に福祉施設?の見学に行ってきました!
未就学児の子供たちは,持ち物全部に興味津々……
「どこから音が聞こえるんだ!?」と,手で押さえたり耳を近づけたりしていました。

2019年3月15日金曜日

勤務地赴任!前途多難な一人暮らしスタート!(第6週 3/3 ~ 3/9)

 ご無沙汰しております!
 気が付いたら自己紹介をしてから1か月……あっという間に時間が過ぎてしまいましたが,ここから少しずつ更新の頻度を上げていきたいと思います!

 さて,本日はモザンビーク到着第6週の出来事をまとめます。
 もう6週間……ひと月と半分も過ぎてしまったのかと思うと,2年間があっという間だという話がよく分かる気がします。
 それでは,出来事別にいきます!

☆Apresentação Final(3月4日)


 任国到着後約1か月間にわたって行われた『現地語学訓練』。
 その総まとめとして行われたのが,最終プレゼンテーションです。
 具体的な内容としては

 ①自己紹介
 ②日本での活動
 ③モザンビークでの活動

の3本立てでプレゼンを行いました。
 参加者は同期隊員,現地調整員,語学講師の先生,そして個別に色々教えてくれたり助けてくれたチューターの皆さんです。ほぼほぼ全員が「カプラナ」という伝統の布で作った服を着用している中,私は日本から持って来たし〇むらのくじらシャツを着用……理由はまた追々お話しします。

 肝心のプレゼンはというと……自分のものは本当に準備不足というか,課題がたくさんのプレゼンでした……!語彙をもっと増やすこと,何度も口にして練習することの大切さを痛感です。
 そんな無念を先輩隊員にこぼしてしまったところ,

「プレゼンするために来たわけじゃないんだから,へこまずにこれで終わらないつもりで頑張ればいいんじゃない?」

とお言葉を頂きました……!!
2年後,活動最終プレゼンで同じ思いをしないよう,今回悔しかったことを何とか乗り越えられるように頑張ります!

ちなみにプレゼン終了後,カプラナの服は無事受け取れました……!


☆任地赴任(3月6日)

 いよいよ任地赴任&一人暮らしが始まりました!
 同期隊員の中には,当日から早速活動を始めている猛者もいましたが……私は校長先生のご厚意で,6日は引っ越しの日とさせてもらいました。いずれ任地や勤務先についても紹介したいと思います。
 私の任地は首都マプトの郊外に位置する住宅密集地にあります。首都の住宅密集地というと,東京のお洒落な住宅街がイメージされちゃいますが……そんなことはありません。ここはアフリカ・モザンビークです。トタン屋根,平屋がぎっちりと固まった,本当に人口が密集した地域です。

こちらが首都マプトの中心街。先進国!という感じがします。

こちらが私の任地の周辺です。大分雰囲気が違います。

 小学校について,家についてはまた追々書いていきたいと思います!

☆勤務開始(3月7日)

 引っ越しの1日を待っていよいよ本格始動した協力隊活動!
 ……ですが,うまくいくこともあればいかないこともあります。特に仕事に対する考え方は日本人とモザンビーク人でずいぶん違うところも多く,これからちょっとずつ慣れたり,納得いかないことは話し合ったりしなきゃならないのだと思います。
 まず勤務初日は,

①授業参観(算数)
②授業実践(音楽)
③教材研究(という名の教科書翻訳)

の3本立てで過ぎていきました……!
 モザンの小学校は仕組み的にやはり日本と大きく異なります。それについてはまた追々!

生徒が手作りのジュースを持ってきてくれました!!
小学校からの相棒のリコーダーは,モザンでも大活躍してます。

☆初めての発熱 in Mozanbique (3月8日)

 というわけで……
 疲れがたまったのか,夜中の3時に目が覚め,異常な発汗を不審に思い,熱を測ったところ…37.9度……。どうかな,と思って朝まで待ちましたがやはり熱は38度台に突入。校長先生に電話をし,活動はお休みさせて頂きました……。
 食べられそうなものはフルーツぐらいしかありませんでしたが,幸い水は買ってあったので,日本で友人から頂いたスポーツドリンクの粉を溶いて飲み,ひたすら寝る……日中の熱さはすさまじかったのですが,おかげで翌日朝方には熱が引きました。

☆まとめ

 活動開始から6週間。ようやく活動報告というか,日記というか……モザンビークの日常がお伝え出来ました。またこんな形で「何をしたー,何をしたー」と日記形式で書いてみたり,たまに「モザンビークの〇〇」と銘打って何かを紹介したりするかもしれません!もし興味のあることがありましたら,是非教えていただければと思います!

 それではまた週末!

☆おまけ
↑たまに遊びに来る,小さな友人です。