2019年3月18日月曜日

活動本格始動!モ国小学校教育の第一印象は……(第7週 3/11 ~

 1週間ぶりの更新です!
 最低でも週1ペースで更新を続けられるように頑張ります!
 週1……というと,日本の小学校で勤めていたころに,学級通信を作っていた時のことを思い出します。大体最初は週1で出したいと思うのですが,日々の忙しさにかまけているうちに延び延びになってしまう……そんな苦い思い出です。
 モザンではそんなことにならないよう!スタートは躓きましたが,巻き返していきたいと思います!

☆モザンビークの公立小学校☆


 さて,今回私が配属されることになったのは,モザンビークのいわゆる普通の公立小学校です。モザンビークの小学校にも色々あって,私立の小学校やインターナショナルスクール,また日本で言うところの附属小学校みたいなのもあるのですが……私の配属先は本当に普通の,住宅密集地の中にある,地域の子供たちが集まってくる小学校です。
 ちょっと他と違うことを上げるとすれば,日本の資金援助を受けて設立された小学校,ということでしょうか。

職員室の入り口にはこんな表示もされていました!

 そんな学校に通う子供たちは,当然日本のことをよーく知っている……というわけではありません。
 初めて顔を合わせる子供たちからもらう第一声は9割方「シーナ!(中国!)」か「シネーズ!(中国人!)」です。中には中国語を捩ったような感じで「チンチャンチョン」と言いながらニヤニヤしてくる奴まで……。
 でも考えてみれば,日本人だって黒人を見た時にどこの国籍かなんかわからないし,外国人に話しかけるときはとりあえず英語を使うことが多いと思います。ましてや日本人なんて世界的に見たらマイノリティ。日本語なんて日本以外で話されない超マイナー言語です。最初から日本を認識してて,日本語で話しかけてくるような奇跡があると思うほうが無理な話です……!

 それでも,一応この小学校に配属される協力隊員は私で5代目。
 2,3人は日本語の挨拶を覚えていて,「おはようございます」「おげんきですか」「さようなら」と話しかけてくれたのがめっちゃ嬉しかったです!


☆全校児童数4000人!?驚愕の三部制授業+α☆


 そんな私の配属先の小学校についての基礎情報です。

〇学校名
・「東洋の星小学校」
・(Escola Primária Estrela do Oliente)
 (エスコラ・プリマーリア・エストレーラ・ドゥ・オリエンティ)

〇児童数
・約4000人(1年生~7年生)

〇設備
・教室数14,職員室,事務室,校長室,校庭(学校から徒歩3分ほどの空き地),購買部

〇教具
・黒板(各教室)
・黒板用定規・三角定規・分度器(あまり数はないのでみんなの共用)
・立体の模型(角柱,円柱,数はとても少ない)
・ボール,コーン(前任までの協力隊員からの寄付?)

〇授業形態
・1~5年生は担任の先生が全授業を担当。(科目も少ない)
・6~7年生は教科担任制。科目も増える。
・ホームルームに各教科担の先生が出向いていく。
・各教室の児童数はおよそ70~80名。
・全学年が一斉に授業を行うことは教室数の都合上不可能なので,1日を3部に分けて授業が実施されている。(朝→6・7年生 昼前~昼すぎ→1~3年生 昼すぎ~夕方→4・5年生)また夜間に中学校未卒業者向けの授業も行われている。

〇感想
 面白いな,と思ったのが購買部の存在です。
 東洋の星小学校は1コマ45分間,休み時間は一律5分間で流れていくのですが,休み時間には基本的に学校内での飲食は自由です。校内の購買部で売られているのは、文房具ではなくお菓子やジュース。時々先生にも分けてくれる優しい子もいます。
 また学校の門の前にも駄菓子屋さんが軒を連ねており、休み時間になると門の隙間からお金を渡してお菓子や果物を購入している子供も少なくありません。


☆モザンビーク流 小学校の音楽の授業☆


 さて。私の担当科目は音楽です。
 なぜ音楽になったのかはまた追々……この因縁は協力隊の面接試験にまでさかのぼります……。
 皆さんは日本の音楽の授業っていうと,どんなイメージが浮かぶでしょうか。
 合唱合奏,音楽の鑑賞,学芸会で発表……そんな思い出のある方は多いのではないでしょうか。
 しかしモザンビークの音楽の授業といえば!

「「 座 学 」」

です。

モザンビークの6年生の教科書です。最初のトピックは音階と音符について。


 最初に授業参観をさせていただいたのですが,一切歌いません!
 唯一声を出したのが「ドレミファソラシド→シラソファミレド」と音階の確認をするときだけ。しかも上がる方はいいのですが,下がるときに「シ」と言いながらドの音から始めているのでズレズレの音確認……。
 この授業は何を意図して行われているのだろう……と本当に疑問に思ってしまうような授業でしたが,モザンビークにはモザンビークなりの事情があるわけです。というのも,基本的に学校で教わることは,「試験をパスするための学習」です。音楽も学年末試験があるから,教科書に書いてあることを授業の中でしゃべっている,ということです。

 それはそれで必要なことだとは思います。
 ただ音楽の授業の役割は,決してそれだけではないと思うわけです。いやいや,音楽に限らず。学校教育の目的,ゴールは「試験にパスすること」ではないはずです。せっかく義務教育期間は定めていても,試験でしか使えない学習を毎日詰め込むなんて,勿体なさすぎると思ってしまうわけです。

 ただそれはあくまで外国人の勝手なエゴ。モザンビークの先生方の中に意識の変革が起こるには……どうしたらいいのかなぁ,と考えています。
 とりあえず自分の持ち時間の中では,上記の理由から音楽理論についてももちろん学習しますが,その理論を実践してみよう!の時間を必ず設けるように意識しています。

・音階の学習→リコーダーの音を聞いて実際に確かめる→リコーダーの音を真似しながら一緒に歌ってみる

・裏拍の学習→表でリズムをとって歌ってみる→次に裏でリズムをとって歌ってみる→どんな違いを感じたか

ということを第7週の授業ではやってみました。
今週もまた別な内容を学習しなければならないので,それをどう実践できるかを頑張って考えているところです……!

きちんと名前を覚えたかな!?
練習問題をやって確認しました。

☆今週のまとめ☆

 今週はモザンビークの小学校事情について,ほんの少しだけ触れました。まだまだ自分も活動を始めて1週間程度なので,わからないことだらけではあります。いろんなことが見えてきたら,また追加で情報を発信していきたいと思います!
 それと肝心な学校の概観とか,教室の様子を写真に撮っていなかったので……!それも追々あげていきたいと思います。お楽しみに!

 さて。本日月曜日は音楽の授業がない日なので……。
 私はこれから中心街に出向いて,6年生用の音楽の教科書を探しに行きたいと思います…!すでに3つほどの本屋さんと,数多くの露店を見ましたが……どこにもないのはなぜでしょう……!?

☆おまけ:マザーテレサハウス訪問をしました
先輩隊員の方に同行させていただき,日曜日に福祉施設?の見学に行ってきました!
未就学児の子供たちは,持ち物全部に興味津々……
「どこから音が聞こえるんだ!?」と,手で押さえたり耳を近づけたりしていました。

2 件のコメント:

  1. モザンビーク。
    聞いたこともない場所で活動、活躍されてる方がいらっしゃるんですね。
    やはり、教育の援助といっても現場で苦悩されているのを見ると、日本人の真面目で勤勉な面が見受けられます。なにより、白川さんのお人柄が表れてるように思えます。
    大変だとは思いますが、頑張ってください。

    コージー

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    1. 〇コージーさん
      初コメントありがとうございます!!
      日本人とモザン人の仕事観の違いはかなり大きく,ギャップを乗り越えるのにはまだ時間がかかりそうです……!
      ただ,教職についている以上は,自分の生活のためはもちろんですが,未来の国を背負って立つ子供たちのために,何が最善なのかを一緒に考えていきたいと思っています!

      コージーに他人行儀な話し方するの,本当に久しぶりな気がして面白かったです(笑)

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